アーカイブ: 7月 2018
歯科医院で出来るもうひとつの検診
~お口のガン検診~
こんにちは
夏は始まったばかりだというのに、うだるような暑さに早くも音を上げております。
皆さんも体調には気を付けておられることとは思いますが、たまには専門の医療機関で検診を受けて、日々の体調管理に役立ててください。
さて、皆さんが歯科医院で「検診を受ける」というとどのようなものを思い浮かべますか?
むし歯ですか?それとも歯周病ですか?実はそれ以外にも、私たちにできる重要な検診として、「口腔がん検診」というものがあります。今回はそれについてご説明致します。
「口腔がん」て何?
「口腔がん」とは、口の中やその周囲に出来るがんのことで、できる部位によって、舌がん、歯肉がん、口底がん、頬粘膜がん、などと呼び方が変わります。
「口腔がん」は、体に出来る癌の全体の僅か2%程に過ぎませんが、以前に比べて患者数は急激に増加しています。また、「口腔がん」に罹患すると死亡率は約46%と、半数近くの方が亡くなってしまう恐ろしい病気です。
「口腔がん」の症状
「口腔がん」には、他のがんと違い、目で見て、手指で触れることができるという大きな特徴があります。
皆さんも、自分のお口の中に下のような症状がないか確認してみましょう。
①口の中に硬いしこりがある。
②口の中から血が出る。
③20日以上治らない口内炎がある。
④口の中が痛い、しびれる。
⑤口の中が腫れている。
⑥口の中に白い部分、または赤い部分がある。
「口腔がん」になりやすい人
「口腔がん」には、その人の生活習慣が大きく関係します。
下記の項目に心当たりのある方は、特に気を付けましょう。
①1日にたばこを10本以上吸う。
②葉巻やパイプを吸う。
③お酒を飲むとすぐに顔が赤くなる。
④アルコール度数が強いお酒が好き。
⑤舌やほっぺたをよく咬む。
⑥入れ歯が同じところにいつも当たって痛いが、我慢している。
「口腔がん」検診について
診療所で行う検査の基本は、問診、視診、触診です。
当院では、ベルスコープという口腔内観察装置を使って、口腔粘膜をより詳しく観察することができます。
疑わしい病変を発見した場合は、すぐに専門の医療機関に紹介します。
「口腔がん」の治療法の多くは外科手術です。舌や顎、頬の一部もしくは大部分を切除せざるを得ず、審美的にも機能的にも大きな障害が残ります。
最低でも1年に1回は検診を受けましょう。
歯科医師 松崎麻美
2018年7月26日 カテゴリ:未分類
ヒトラーは1945年に死亡
歯と頭蓋骨の分析
アドルフヒトラー。第二次世界大戦時、ドイツにて圧倒的なカリスマ性で独裁政治を行い、ユダヤ人を迫害した悪名高い歴史上の有名人。
映画の題材になり、最近ではヒトラー独裁政治の象徴ハーケンクロイツのマークが、デザインに使われると全国ニュースとしてお茶の間に流れるなど、知らない人がいない人物だと思います。
ところでヒトラーについての都市伝説を聞いたことはありますでしょうか。
第二次世界大戦時、ヒトラー率いるドイツはUFOを完成させ、自殺と見せかけ月の裏側へ移住し、現在も生きている。
何らかの方法でブラジル、アルゼンチンに移住し余生を過ごしたという文章がCIAの機密文書にあった。
などなど、、、
残念ながら、そういった都市伝説は、科学研究の力で完全に否定されてしまいました。
http://www.afpbb.com/articles/-/3175341
【5月21日 AFP】ナチス・ドイツ(Nazi)の独裁者アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)が1945年にベルリンで死亡したことは間違いないとする研究論文がこのほど発表された。
研究者らは、ロシアで保管されている歯を調べ、青酸カリと銃弾によって死亡した可能性が高いとの結論に至った。
シャルリエ氏ら5人の専門家からなる研究チームの論文は、欧州内科学会の「European Journal of Internal Medicine」誌に掲載された。
ロシアの連邦保安局(FSB)と国立公文書館は2017年3月と7月にヒトラーの遺骨の調査を許可した。
調査の許可は1946年以来となった。
シャルリエ氏によると、いくつかの虫歯やの義歯を調べたところ、白い歯石の付着が確認でき、また肉の繊維の痕跡はなかったという。
ヒトラーはベジタリアンだった。
シャルリエ氏は、今回の研究によって死因を特定することが可能になるとしている。
「これまで、自らの命を絶つために青酸カリを使ったのか、それとも銃で頭を打ち抜いたのかは不明だったが、おそらくその両方だったのだろう」
歯の分析では火薬の痕跡が見つからなかった。
これは銃を口にくわえて発砲していないことを示唆するものだ。
おそらく首や額に向けて発砲されたのだろう。
他方で、虫歯に青みがかった付着物を確認しており、青酸カリと義歯に含まれる金属の化学反応が起きたことが考えられる。
との研究結果が出てしまったのです。
ちなみにアドルフヒトラーは歯医者嫌いで有名だった。
という話は聞いたことあるでしょうか?
ヒトラーは幼少期、劣悪環境下で食生活をしていたため、晩年歯周病や虫歯に悩まされていたそうです。
1944年には1年で10個以上の歯の詰め物を行った記録が残っており、右側の歯にはブリッジがあり、1944.7.22のヒトラー暗殺未遂事件の際は破片が顔に当たりブリッジがはずれてしまい非常な痛みに苦しんだとの逸話も残っています。
現在の技術の進歩で、歯から故人の死因まで特定できるようになってきました。
歯科の世界では最近、3Dプリンターや3Dカメラによる詰め物の型取り制作、虫歯だけを取り除く薬、歯の銀行(ティースバンク)、マウスピースによる矯正などなど、様々な新しい技術が実用化され始め、治療結果も良好な成績を残すようになってきています。
アドルフヒトラーみたく歯に悩むようになる前に、しっかり歯をケアしていきましょうね。
気になる治療法等ございましたらお気軽にお尋ねください。
歯科医師 渡辺知明
2018年7月10日 カテゴリ:未分類