歯と健康
歯と精神的健康
お口は人の玄関です
本来あるべき歯がむし歯や歯周病にかかり、無くなるとどうなるのでしょう。例えば、もし前歯が無くなったとしら、食物を咬む時に不自由をきたすことはもちろんです。さらに、言葉を発する際、空気がもれ聞きとりにくい言葉となり会話に不自由をきたします
また諺にも「明眸皓歯(めいぼうこうし)」とあるように、まっ白に輝く健康な歯は、他人に健康的でさわやかな好印象を与え、逆に前歯が欠けていると不健康で不潔な印象を与え、ややもすると日常生活の不規則さ、性格的な面まで疑われます。また日常生活の場において、いつも前歯のことが気になり、他人と会話する際も手で口を隠し、精神的に不健康な日常生活となります。
「口は人の玄関」と言われるように、歯は他人に与える第一印象を決定する大事な要素です。爽やかな笑顔を作る上で最も大事な歯を健康に保ち、快適な日常生活、人生を送りたいものです。
歯と身体的健康
歯が無くなるとさまざまな全身疾患がおこります
人間が食べ物を咬む際、前歯は引き裂くだけで咬みつぶすという作業は、ほとんど奥歯で行います。もし奥歯の片方の歯だけでも失くなったとしたら、知らず知らずのうちに、いろんな併害が生じます。まず残っている片方へ顎をずらして咬むようになり、使う方の筋肉と使わない方の筋肉にアンバランスが生じ、顔の左右が非対称的なものになります。ひどくなると、顎の骨も変形し、左右のアンバランスを生じ、上下の唇を閉じた時の線が水平でなく、いつも口元の歪んだ表情となります。
また、左右の咬み合わせのバランスがくずれると、食物を咬む時、歯が残っている側のそしゃく筋(飲物を咬み砕く時に使われる筋肉)に、異常な緊張を強いり、顎骨の変位、頚骨の変位とそれに伴なう血行、循環障害、神経の圧迫などにより姿勢が悪くなったり、肩こり、首の痛み、手足のしびれ、頭痛、目まい、腰痛、耳なりなどの全身的な不快症状が出てきます。
また、口が開きにくくなったり、開く時に顎関節に痛みを感じたり、音がしたり、いわゆる顎関節症になったりします。
もちろん、歯が抜けた分だけ、食物を咬み研く効率が下がり、その分、他の消化器系(胃、腸)に負担がかかり、場合によっては消化器系の病気を誘発します。このように、歯と全身状態は深く関わりがあり、歯を健康に保つということは、ひいては、全身を健康に保つということにつながります。
歯周炎と全身の健康
歯周炎は心臓発作の危険要因です
知らないうちにかかり、ややもすれば無自覚のうちに進行する歯周炎。ただ、単に口の中の疾患と思われがちですが、他の疾患と深い関わりがあり、大変な結果を引き起こす場合があります。まず、歯周炎を有している人は冠状動脈性心臓病や心臓発作をおこす危険性が高く、50才前に歯周病にかかっている人は、かかっていない人に比べて、それらの発作を起こすリスク(危険性)が50%増加し、そして死に至るリスクが3倍となります。
また、歯周炎にかかっている妊婦は低体重児を出産するリスクが高い、ということもわかってきています。生活習慣病といわれるように、歯周炎と生活習慣(歯みがき習慣、食生活、喫煙など)は深い関わりがあります。よい生活習慣を身につけ、常日頃より、きちんと定期健診を行ない、かかりつけの歯科医院とよく相談し、予防、治療し、自分自身の健康と生まれてくる赤ちゃんの健康を保ちたいものです。
当医院では皆様に十分な治療を受けていただくために予約制を採用しております。
ただし、突然の痛み、補綴物の破損など急を要する際には、ご遠慮なくご来院のうえお申し出ください。