歯の移植
歯の移植について
歯の移植、あまり耳慣れないかも知れませんが実は紀元前に記録が残っているほど古くから行われていた治療法です。もし歯を失ったところに自分の歯がよみがえってくれたらと考えたことはありませんか?抜歯の運命にある不要な自分の歯(例えば親知らず=智歯、矯正治療のため不要になる歯)を利用することで、人工物ではない自分の歯を有効に使うことにより入れ歯やインプラントを使用せずに治療を行うことが可能となります。
治療に際し実際お話してみると初めてお聞きになる患者さんが大半で大変驚かれることが多くあります 特に、矯正治療と歯の自家移植の組み合わせは美しい歯列をの形成が可能です。矯正治療の際、不要なため抜歯される歯(小臼歯が多く便宜抜去歯と呼ばれます)を利用しこの歯を欠損した部位し使用します。矯正治療をお考えで、歯の移植のご興味のある方は矯正担当医にご相談ください。
<歯の銀行>ティースバンク
最近は<歯の銀行>ティースバンクなるものが先端医療の技術開発で話題になっています。歯の長期保存が特殊な冷凍技術により可能となりました。若い頃に矯正治療などで親知らずや小臼歯を抜去することがありますが、従来は廃棄されていました。
生涯を通じてご自分の歯で咬める方はおよそ20%程(厚労省 H17年歯科疾患実態調査よりであり、国民の実に8割の方は現在、人工物である入れ歯やインプラントを使用しています。そこで、若年時にやむなく抜歯した歯をティースバンクに預け長期保存し、将来歯を抜かなければならない状況に陥ったとき、冷凍保存しておいた<自分の歯>を解凍し利用(自家歯牙移植)出来れば大変有用と考えられます。さらに現在では預けた歯の歯根膜組織を再生·培養する技術も開発されてきています。